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NHK邦楽技能者育成会同窓会設立への道

NHK邦楽技能者育成会同窓会設立総会議事録

NHK邦楽技能者育成会同窓会設立総会議事録

平成23年9月29日(木)16:00~17:50

於 中野サンプラザ クレセントルーム

1. 開会挨拶(司会:32期 山口連山氏)

・会の名称は本総会にて正式に承認されることの確認。

・これより先、会の名称は「育成会同窓会」「同窓会」と省略した形を使わせて頂く。

・配布冊子の訂正箇所及び出席者への訂正有無の確認。

2. 発起人世話人会代表挨拶(22期 菅原久仁義氏)

昨年55年で育成会が終了致しまして、その後、有志の方々より同窓会のようなものを作っては如何かという声が出たそうです。最初は準備会という会が発足致しまして、その準備会において十数回にわたって会合を重ね、発起人を選出して発起人会を作りました。その発起人会で今年の4月19日にNHKスタジオで発起人総会を開きまして、設立に向けて準備を進めていくための世話人会というものを作りましょうということで、世話人を選出致しました。その中の一人が私です。世話人会の役目としましては、本日の設立総会を行うこと、規約を作り上げること、この二つが命題でありました。そうしまして今日に至った訳です。本日出席の世話人会のメンバーをここで紹介させて頂きます。

田辺洌山(25期)・横山裕子(29期)・福原左和子(31期)・山口連山(32期)・石川利光(37期)・

設楽瞬山(38期)・増川彩子(49期)・松村智子(51期)

これらのメンバーによって、何回か話し合いや実務作業を行いながら今日までやって参りました。

今日皆様にお集まり頂きまして、同窓会の設立総会を開けますのも、まず最初に草野妙子先生のお声かけのもと準備会が出来上がりまして、その後、発起人会、そして世話人会という流れでここまでやってこられた訳です。ここで草野先生に一言ご挨拶を頂きたいと思います。

3. 準備会顧問挨拶(草野妙子氏)

本日は本当におめでとうございます。2010年3月に第55期の卒業記念演奏会がありまして、その修了記念パーティーでご挨拶する時に、前から考えていたのですが、後藤すみ子先生と川村泰山先生に、このままこれが終わるのはどうしても納得がいかない方が多いのではないか、ということで何とかしたい、それには同窓会を母体とした活動ができる団体を作った方が良いというお話を少しずつしまして、そうしたらそのパーティーの時に、私の顔を見た杵屋静子先生や他の先生方が「同窓会を作りましょう」と声をかけて下さり、このままこの活動と今までの実績を終わらせるのは勿体無いということを思いました。

私の専門は、今はあまり民族音楽学というのは使わないのですが、世界のいろいろな音楽、そして現在の音楽状況というもの、伝統的ではないものもずいぶん調査したりしましたが、よく考えてみたら日本だけが伝統音楽の合奏団が、放送局や国立の形で存在しないことに気がつきました。例えば韓国にはKBSの合奏団、国立国楽院の伝統音楽、現在の音楽もやる国楽院現代音楽合奏団、その他にも3つも4つもあります。そして最近になって総合芸術大学ができましたら、そこには伝統楽器合奏団がありまして、毎年新しい音楽を取り入れて、伝統的な要素に付け加えること、楽器の改良、古いものや音律の研究など、色々なことをやっています。なぜ日本ではやらないのかと3年ぐらい前からすごく考えていていましたが、何とか育成会を母体にしてできました。通称として「新育成会21」というのを思ったのですが、21世紀の世界に日本の音楽の伝統と現在、そして未来を提示できる力のある方たちは、この育成会を卒業した人しかいないと考えました。

世界を歩いている方はたくさんいらっしゃって、色々な形で日本の音楽を紹介していると思いますが、そういう音楽ではなく、ちゃんとした日本の音楽を持ってきて下さいと言われます。今は能、狂言の方達が、新しい形を含めて非常に活躍しています。また雅楽についても活躍しています。ところが「日本には所謂、新しい形のものはどういうものがあるのですか」という質問をしょっちゅう受けます。私は堂々としたものを持っていったり、日本の中でも、日本の音楽の伝統から発した現在の音楽にまで至る、そして未来に向けて走っているという人達をまとめて、研究や交流をしながらやっていったりできるのは育成会母体でないとできない、それは流派を超えて皆さんが交流しているというということが一つあると思いますが、この先を歩んでいける人達がたくさんいるということです。

私はパーティーの時に「同窓会を是非作ってください」と提案して、先生方も「何とかしましょう」と言って下さって非常に勇気がでました。そして皆さん忙しい中、手弁当で後藤先生のお宅に毎月毎月集まって、本当によくやって下さって、その後の世話人の方達は、こんなに立派なパンフレットを作るまで、そして法律的なことまでやって下さいました。これからNPOとして大きな合奏団の活動をやっていけるような形に将来持っていってください。そして今の近現代日本音楽についての研究と実践と、未来を切り拓く土台を作るメンバーの人達になって下さい。海外の伝統的な音楽にも勉強すべきものがあります。今私達は取り残されている感じがします。現在の私達の本当の音楽を考える、最先端を行く団体として伸びていって欲しいと思います。もうこの育成会卒業生しか託す所はないと強く感じました。今はフィールドトリップと称していますが、現在の現場の音楽、古いものだけではなく、現代の人達がどうなっているかということを考えています。中国、韓国、シンガポール、インドネシア、インド、行く度に変化しています。伝統的な理論を知っていなければ分からないこともありますが、現代に向かってそれぞれの国の音楽が伸びていっています。日本がヨーロッパ音楽市場と同じになっているにもかかわらず、私達の音楽は欧米では市場に乗せられるようなものが少ないのが実情です。ここで考え直して、先を見て未来を見て考えて下さい。お金がなくて大変でしょうけど、歴史的にも、そういう時に苦労してやった人こそ業績がすごく多いということがあります。もう少し文部科学省の人達に、日本の伝統文化についてもっと根本的に考えてもらう、そのためにはまずNHKに考えてもらわなければいけないと思いますが、そうすれば世の中が動いて行くし、一般民衆も知性が上がっていくと思います。

日本の伝統音楽、日本固有の音楽の未来に第一歩を踏み出し、夢を持って進んで行きましょう。私も顧問として応援して行きます。そして色々な情報をお話していこうと思います。それではこれから頑張って下さい。

4. 議長選出

立候補者がなかったため、司会により設楽瞬山氏(38期)が議長に推挙され承認された。

5. 書記選出

議長により、書記として今英里(50期)、松村智子(51期)が指名された。

6. 議事

《議長提案》

・ 今回が初めての総会であり、規約等もこれからの検討事項になるため、承認を得る際には今回に限り、拍手を持ってそれに代えさせて頂く。

・ 「会名」「規約」「会計」の三議案について承認頂けたら、この会が発足するものとする。

1)会名について(菅原久仁義氏)

・ 始めは「NHK」という文言は入れないようにということだったが、その後「メインに入れてはいけない、サブタイトルなら良い」ということになり、まず発起人の方に命名案を募り、その後皆様に命名案をお願いした所、沢山の案が返ってきた。(別紙参照)。

・ その後NHKとお話をしている間に、「NHKという言葉を使うのは良いとも言えないし、いけないとも言えない」という非常に曖昧なお答えを頂いた。部署がなくなったため、良し悪しの判断を下す所もなくなり、NHKという言葉が独り歩きしても仕様がないという状況なのではないかと解釈した。

・ 取り敢えず「NHK邦楽技能者育成会同窓会」で発車しては如何か。そしてこの会は発展していくためにも、同窓会という枠を超えて、新しい会員を増やして、音楽本位の会になっていくのが本来であるので、いずれは同窓会ということではなく、発展していって欲しい、今日はその土台として、「NHK邦楽技能者育成会同窓会」ということでどうかと考えている。

田村拓男氏: 事業の中身を考えると単に同窓会という組織ではないのではという気がする。例えば日本の音楽を振興していく会とか、いずれ社団法人になれるだろうと思うが、そういう名前に変えるのが良いのではないか。

菅原氏: 準備会から引き継いだ時に、同窓会以上のものを作りなさいというお達しだった。しかし同窓会という枠を出ない域の会費なので、それ程たくさん頂く訳にはいかない、また地方の方もいらっしゃって、決して中央だけではない。あくまでも最初は同窓会としてスタートして、いずれいろんな活動をしていく内に、また少しずつ形を変えていっても良いのではないかと。

田村氏: 冠をつけることは良いと思うが。「NHK邦楽技能者育成会による、日本~会」等。

菅原氏: いずれそのようにして行きたいという気持ちは、我々世話人会も持っているが、まず発足するためには、一番共通して、皆が納得する名前でなければならないと思う。

草野氏: 吉川先生の時代の話であるが、既に「邦楽」「技能者」という言葉自体が問題になったことがある。最近音楽学の方では、「邦楽」という言葉は明治時代に作られた言葉で、死語になりつつある。外国に行って「邦楽」という言葉も「伝統音楽」という言葉も同じ言葉で話をしなければならなくなって、すごく困る場合がある。「邦楽」という言葉は、将来とてもこれではという感じがする。

菅原氏: 出所を明らかにして、まずはスタートということでどうか。変えようという話になったら、会員の総意で変えなければならないので、役員の方が皆さんの意見を吸い上げて名前を一つに絞っていくことになるだろうと思う。設立するにはこれが一番源になっている名前なのではないのかと我々は考えた。この名前で皆さんにご賛同頂けたら今日会が発足する訳で、宜しくお願いします。

議長: 「NHK邦楽技能者育成会同窓会」という名称は、現時点での決定とお考え頂ければと思う。

拍手多数によって、名称案「NHK邦楽技能者育成会同窓会」が了承された。

議長: この名前については通常総会等において改められるかもしれないが、宜しくお願い致します。

2)規約について(田辺洌山氏)

・ 規約を作るにあたっては、音楽を行う団体として、いずれ法人組織を目指したいということ、それ以前に団体が存在しなければ難しいということで、「同窓会組織」を立ち上げること、この二つが柱になると考えた。

・ 高校の同窓会、三曲協会、長唄協会等の規約を集めて、法人格の団体のことを書き、そこにP2の「事業」「目的」あたりには育成会なり、それを卒業した方達ができるようなことを並べ、そこから皆さんにご相談をして、削って頂こうと考えた。

・ P2の下の方にある「会員」に関しては、55期までしかいない卒業生の知恵だけでは足りない。有識者発起人の先生方にお願いして、お知恵を拝借したいので特別会員になって頂けませんかと声をかけ、その先生方に運営に参加して頂きたいという思いで特別会員というのを設けた。

・ P7の「役員選考規定」に関しては、40期、50期代の方達をなるべく真ん中に呼び寄せて、お手伝い頂きたいと思い、評議員という形を作った。評議員の選出にあたっては、各期一人、期内で持ち回りをして頂ければと考えていたが、今後会員のいない期が生じる可能性があり、これから卒業生が増えない団体として55人は厳しいのではないか、また特別会員の方からも評議員に出て頂きたいということもあり、30名以上ということにさせて頂いた。その評議員会の方達の推薦によって、役員が決まるという形を取らせて頂くようにした。

・ 来年の4月以降に通常総会が開かれるが、その時には選挙が必要になる。そこで変えることは十分可能な状態になっているので、ご意見があったら役員の方に伝えて頂けたら、変更なり改定なりをできるような形にしてある。

早川智子氏(39期): P7「選挙権および被選挙権」第3条の2「次の一に該当する者」、これは下に書いてある①②③のことなのか。

田辺氏: ①②③の内の一つという意味で、法律用語です。

舛田純子氏(36期): P7の年会費3000円の金額について、若い期の方達が、年会費が高すぎて入れないという意見を耳にしたのだが、この金額に決められた過程を教えて頂きたい。

田辺氏: 世話人会で会員の数が想定できない中、半分入ってくれたらという目論見があり、従ってそこから年間予算をはじき出し、3000円が妥当な所ではないかということで決めた。これに関しては会員の数と予算、事業毎の会費の集め方等、これからも検討していかなければならない。

宮田耕八朗氏(8期): 普通の学校の同窓会と違い希望者をとって入ったわけで、あまり認識がなかったが、ただの同窓会ではなかったのか。私は日本音楽集団にも入っているし、改めてこういうことをやろうとは思っていないため、このために努力をされている方の足を引っ張るようなことはしないが、やりたい人がやれば良いという話だと思う。同窓会の会員であることに異論はなく、活動としては名簿が出る、同窓会の通信が出るということは良いが、色々な事業をするようなこの規約に関しては、異論はないが特別に賛成もしない。

田辺氏: 理事会の方で委員会というのはいつでも立ち上げられるようになっているので、是非お手伝い頂きたい。賛成して頂けなくても結構ですのでご協力を宜しくお願い致します。

拍手多数によって規約が承認された

3)入会者数、出席人数、委任状数について(増川彩子氏)

・ 現在、同窓会入会者数771名、総会出席者数127名、委任状数611通。

議長: 決議に関して、先ほど承認いただいた規約にある通り、2分の1以上の参加をもって議決ができるということで、それを満たしているので、本会もこれにて規約の中でも成立します。

4)会計について(横山裕子氏)

・ 現在までの会計報告(冊子P9参照)

・ 残金74,616円とあるが、設立総会冊子の印刷代、その他諸費用を引くと実質赤字状態。その分は発起人による寄付の一部を充てた。

・ 会員よりお預かりした年会費にはまだ手をつけておらず、次の総会準備のために使わせて頂く予定。

・ 会費3,000円は、年1回の会報としても、印刷代、郵送代、その他諸費用を考慮すると、ほとんど余らないと思われる。今後、通常総会に向かって理事の方にご検討頂ければと思う。

横山氏: 引き続き寄付を受け付けておりますので、是非宜しくお願い致します。また、これまでご寄付を頂いた発起人・卒業生の皆様、本当にありがとうございました。

拍手多数によって会計報告が承認された。

以上で「会名」「規約」「会計」三議案が承認されたことによって、「NHK邦楽技能者育成会同窓会」が発足したことを議長が宣言した。

議長: NHKには育成会関連の部署がないため、同窓会の件をNHKに問い合わせることはご遠慮頂きたい。

― 休憩 ―

《本日出席の特別会員の紹介》

秋岸寛久様 今井重幸様 黒河内茂様 髙橋明邦様 竹越治夫様 田村拓男様 藤本草様

草野妙子様 好田輝之様 羽田野歌子様 荒谷俊治様 柳沢新治様 早川竜彦様

5)役員選出の経緯・設立役員について(菅原久仁義氏)

・ 世話人会では、暫定的に各期から選ばれた90名ほどの発起人を対象に、来年の4月通常総会までの仕事をして頂く方を役員としてお願いすることにした。発起人の方々に立候補・推薦を募った。

・ 杵屋静子様(5期)、山川園松様(15期)、米川敏子様(18期)、石川利光様(37期)の四名が立候補して下さった。

・ 推薦数の多い方から順に、来年の第1回通常総会までの設立理事就任のお願いをした。

・ 卒業生から15名以内、特別会員の中から5名以内という枠で理事を検討、卒業生で14名の設立理事の方を内定した。

・ 卒業生理事の方は1名の枠がある。

6)設立理事選出

後藤すみ子氏(2期)、杵屋静子氏(5期)、山川園松氏(15期)、古屋輝夫氏(16期)、三橋貴風氏(17期)、

米川敏子氏(18期)、森田柊山氏(19期)、川村泰山氏(20期)、田辺冽山氏(25期)、坂田梁山氏(30期)、

石川利光氏(37期)、山口賢治氏(39期)、原郷界山氏(44期)、田中奈央一氏(50期)

秋岸寛久氏(作曲家)、菅野由弘氏(作曲家)、藤本草氏(日本伝統文化振興財団理事長)、

柳沢新治氏(能楽ジャーナリスト)

設立監事 菅原久仁義氏(22期)

新たな立候補者はなし。

拍手多数によって、以上卒業生より14名、特別会員より4名が設立理事として承認された。

また菅原久仁義氏が設立監事として承認された。

7)理事長挨拶(5期 杵屋静子)

本日大事な大役を承って、本当に緊張致しております。育成会が55期で終わると聞いた時から、NHKホールでの演奏会の練習の時も本番の時も「このまま終わらせてはいけない」とずっと考えておりました。1期から10期までが同じ楽屋で、そこで後藤先生にそのことを申しました。

育成会を5期で卒業した一、二年後、世界で現代音楽が流行したそうで、NHKは邦楽器による現代邦楽をめざし、器楽曲の作曲家、指揮者それに演奏家を育てるための専攻科を作りました。奇しくも私もその専攻科に入れて頂きまして、沢山の勉強と沢山の苦しみを頂きましたが、今ありますのもそのお陰でございます。

演奏会後のパーティーの会場で、「何かしなければ」を合言葉のように、何人かの方と話し合いました。そして演奏会の翌月、4月23日に初めての会合の場を、後藤先生のお宅で7~8人でもちました。三曲協会とか長唄協会とか清元協会、色々ありますけれども、それぞれは独立してあると思いますが、いろんな方が入っているこういう会はないのではないでしょうか。いつの日か先輩後輩が一緒になって、演奏会を続けて行くことができたら素晴らしいと思います。どうかその夢を皆さんの力でできるようにしてもらいたいと思います。どうぞ宜しくお願い致します。

8)事務局長挨拶(16期 古屋輝夫)  

事務局長というのは会がやるべきこと、何かをしたいといった時の事務面を粛々と実行していくことだということなので、頑張ろうと思っております。

・ 次の通常総会の頃までに会報の発行を行う。

・ 皆様のアイディアや提案を吸い上げて、理事会の方で実現に向けて準備していく。

・ 入会への募集案内:事務局FAX 03-3635-0869(古屋)

・ 次の通常総会の頃までには、同窓会専用の連絡先を作るようにしたい。

菅原氏より、草野妙子先生に同窓会顧問就任の要請がされ、拍手多数によって、承認された。

草野氏: 育成会との関わりは、36期から55期までの日本音楽史を担当してきた。ちょうど20年間になる。育成会の日本音楽史をやって下さいと言ったのは吉川英史先生で、これからは日本もアジアも広く考えていきながら、日本の音楽史の検証ができる人にお願いしたいのでということだった。色々なことがあったが、吉川先生から受け継いだ責任があるから最後まで続けたいと思ってやってきた。この会は発展的な会にして欲しいと思う。

議長: 前半は会の発足という大きな柱、そして後半の方は今後についてというような形で、今、設立理事も承認されたので、それに関してこれからのこと、アイディア等をお聞きできればと思う。

一同にこれだけの人数を介する機会は限られるので、是非ここでご意見を吸い上げたい。

尾崎彩氏(49期): 育成会はいろんな種類の楽器があるが、私は特に稀な一弦琴という楽器を弾いており、この同窓会の趣旨にすごく同意をしてこの度出席した。なかなか生き残りの難しい楽器で、演奏者もすごく少ない楽器なので、この同窓会で周知を頂きたい。同窓会の設立によって、一弦琴という楽器の名前や内容、演奏についてご協力をお願いしたいと思っている。

石川憲弘氏(26期): NHKでは育成会に関わる部署はなくなったということだが、これからどういう形であれ、 NHKの協力を得て行けたら良いかと思うが、それに対しては具体的にどう考え、働きかけているのか。

田辺氏: NHKにはこれからはお返しできるようなコンテンツ、例えば演奏であったり、演奏会であったり、有識者の方々にご協力を頂いて、現代邦楽時代からの検証ができればと考えてるが、設立理事と会合を経た上で、第一回の総会に向けて皆さんにご提供できるような形を考えている。それが今の会員700人を引き留める手段であるし、勿論NHKの名前が大きいことは我々も感じているので、何とかこちらから恩返しができるような提案ができればと考えている。

草野氏: 将来はN響みたいな団体になって、一つの番組が持てるような実力をつけて頂きたい。N響もNHK交響楽団という名前だが、独自の活動をしている。けれどもN響アワーという番組を持っていて、こういう番組を育成会の卒業生達ができるようになったらと思っている。そういう恩返しの仕方と、NHKの利用の仕方があると思う。

児玉寛子氏(8期): 育成会では派閥、流派、何も関係なく一年間一緒のクラスで同じように勉強させて頂いた が、外に出たら全く隔絶されて、別扱いになってしまった。どこへ行っても派閥に入ってその中で活動しなければ一人前ではないという感じで、何となく底辺を歩いてきたが、せっかく派閥、流派関係なしに一つ事を勉強してきたのだから、社会に出てもそれが通用するような活動ができるようになって欲しいと考えてきた。今後は是非そういう活動をみんなで行い、和楽器というもので音楽ができるというような平等な社会を夢見ている。これが不可能ではないとお思いの方がいらしたならば、ご一緒に歩いて頂けたら有難いと思っている。

議長: 今までのご意見は、事務局長の方で理事会に引き継いで、今後検討させて頂く。

7. 世話人会解散、設立理事へ引継ぎ

8. 議長解任

9. 閉会挨拶(山口連山氏)

育成会が幕を閉じまして以来、約1年6ヶ月の準備期間を経て、本日、今この時より「NHK邦楽技能者育成会同窓会」は歩み始めました。卒業生の皆様、そして関係者各位の皆様のご協力の下、皆様の手でもってこの同窓会を大きく育てて参りましょう。どうぞ宜しくお願い致します。ご出席の皆様、長時間にわたりお疲れ様でした。滞りない進行にあたり、ご協力頂きまして感謝申し上げます。ありがとうございました。

                      

文責:松村智子・今英里

《入会募集案内》

まだ入会されてない方をご存知の方は、入会をお勧め頂けますようお願い致します。冊子の最終頁には、事務局として古屋輝夫氏の自宅の電話番号が入っておりますが、不在のこともあり以下FAXへお願いします。

事務局FAX 03-3635-0869(古屋)

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設立理事選出の経緯と結果報告

平成23年8月11日

NHK邦楽技能者育成会同窓会(仮称)

<設立理事選出の経緯と結果報告>

 

準備委員会・発起人会の議論を経た上で、まず基礎となる卒業生による同窓会立ち上げが優先されることが決定し、世話人会の準備より設立総会が平成23年9月29に開催されることとなりました。

それに伴い設立総会から平成24年4月~6月に開催される第1回通常総会までの、暫定的役員である設立理事を卒業生発起人よる立候補・推薦を郵送により行い選出することと致しました。

①会員のいない組織の中から理事を選出しなければならず、世話人は総会までの実務を行う組織で、役員選出の責任は負うことができない。

②現時点での出来るだけ公平な選出をするため、発起人による立候補または推薦(本人了承の上)とした。

③会員総意での選出ではなく、役員の負担も考慮に入れた上で、暫定的な設立理事ということとした。

○卒業生発起人による立候補・推薦のお願い送付:平成23年6月27日(締め切り7月8日)

○卒業生発起人総数90名/返信数78名/立候補者4名/棄権返信4名(立候補・推薦とも無記名)
推薦者1名のみ記入3名立候補:杵屋静子(鈴木/5期)・山川園松(美和子/15期)・米川敏子(後藤裕枝/18期)・石川利光(37期)

 

○平成23年7月24日選出管理委員会(世話人会5名出席)を開催し、8割を超える返信数により有効と判断ました。立候補者の確認と要項に従い選、推薦数上位の方より出管理委員立会いのもと電話による依頼を行い以下のような結果となりました。

 

依頼承諾:後藤すみ子(2期)・古屋輝夫(16期)・三橋貴風(保源/17期)・森田柊山(孝昭/19期)川村泰山(洋一/20期)・坂田梁山(雅一/30期)・山口賢治(39期)・原郷界山(隆/44期)田中奈央一(奈央人/50期)  9名

依頼辞退:中島靖子(唯是/1期)・織田麻有佐(28期) ・矢崎明子(3期)・杵屋勝芳寿(浦田久美子/9期)早川智子(設楽/39期/棄権返信)   5名

○上記の結果のように設立理事就任は以下の方となり、設立総会の向けての作業 (担当役員選出・規約作成・名簿作成・設立総会準備・等々)を行うこととなりました。

後藤すみ子(2期)・杵屋静子(鈴木/5期)・山川園松(美和子/15期)・古屋輝夫(16期)三橋貴風(保源/17期)・米川敏子(後藤裕枝 /18期)・森田柊山(孝昭/19期)・川村泰山(洋一/20期)坂田梁山(雅一/30期)・石川利光(37期)・山口賢治(39期)・原郷界山(隆 /44期)田中奈央一(奈央人/50期)  13名

※7/24時点において依頼保留の方が4名おられましたが、その後連絡を頂き辞退者3名・承諾者1名となり、上記の選出となりました。

 

○設立理事選出要項には卒業生発起人理事15名以内・有識者発起人理事5名以内としてありますが、今後は規約作成に関連付け設立理事会による判断のもとに選出・補充を行うものとさせて頂きます。

 


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